メモ帳にしてます 〜33歳で死別経験した男の2ndライフ〜

33歳で死別経験した男の2ndライフ日記。メモ帳のように書いて行く

終活と介護 

まず初めに介護保険法とは、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因することにより、入浴、排泄、食事などの介護、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように福祉の増進を図ることを目的にしています。

 

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公的介護保険制度

H12年4月から始まったこの制度。

市区町村が制度の運営を行い、原則40歳以上の方を被保険者とした『社会保険制度』です。

介護が必要だと認定された時、費用の一部を払ってサービスを利用することができます。

 

 

《介護保険の被保険者》

市町村が徴収→介護保険の運用

65歳以上ので、寝たきりや認知症などにより、介護を必要とする要介護状態になったり、家事や身支度などの日常生活に支援が必要な要支援状態になった場合。

 

健康保険組合が徴収→社会保険診療報酬支払基金→介護保険の運用

40〜64歳までの方で、介護が必要となった原因が加齢に伴う16種類の特定疾病により、介護や支援が必要だと認められた方。

 

事故などの怪我によって介護が必要になっても給付を受け取れません。

この場合は障害年金の対象になる可能性が高いです。

 

 

まずは要介護認定の申請から

介護保険サービスを受けるには、まず住んでいる市区町村の窓口に要介護認定の申請を行います。

申請に必要なもの

  • 申請書
  • 介護保険の被保険者証
  • 健康保険の保険証(第2号被保険者(65歳以下)の場合)

※2016年1月より、マイナンバーの個人番号も申請書に記入しますので、マイナンバー通知書も手元に用意して申請書の記入をしましょう。

本人が申請できないとき

入院している場合など、本人が申請できないときは、家族が代わりに申請できます。

ひとり暮らしや、家族や親族の支援が受けられない場合などは、次のところで申請を代行してもらうこともできます。

  • 地域包括支援センター
  • 居宅介護支援事業者
  • 介護保険施設(入所中の方)

病院に入院している場合は、病院のソーシャルワーカーが、自治体の介護保険窓口や地域包括支援センターに連絡し手続きを進めることもできます。

要介護認定の認定調査

申請をすると認定調査が行われます。調査の方法は、本人への訪問調査と、かかりつけ医による意見書の作成をもとに公平に審査し判定が行われます。「要介護認定」は、どれくらいの介護サービスが必要か、その度合を判断したものです。

1. 訪問調査
市区町村の職員や、市区町村から委託されたケアマネジャーなどが自宅を訪問し、申請をした本人の心身の状態や、日常生活、家族や住まいの環境などについて聞き取りをします。
適切に認定してもらうためにも、本人の普段の様子はメモにとり、認定調査時は家族も同席して、認定調査員へ伝え漏れの無いように準備をしておきましょう。
調査内容は全国共通です。認定調査の主な項目は図表参照。
訪問認定調査内容
概況調査 現在受けているサービス(在宅・施設)の状況
おかれている環境(住まいの状況・家族の状況・傷病・既往症等)
基本調査
  1. 身体機能・起居機能
  2. 生活機能
  3. 認知機能
  4. 精神・行動障害
  5. 社会性への機能
  6. 過去14日間で受けた特別な治療
特記事項 基本調査項目の中で具体的に内容が必要なものを選択し、介護の手間や頻度を明確にする
基本調査項目と内容
主な基本調査項目 調査内容
身体機能・起居機能
  • 麻痺の有無
  • 関節等の動きの制限
  • 寝返りができるか、起き上がれるか
  • 座っていられるか、立つことができるか
  • 視力聴力等
生活機能
  • 乗り移りや移動の動作
  • 食事の状況
  • 排尿、排便状況
  • 歯磨き、洗髪、洗顔
  • 衣類の脱ぎ着
  • 外出の頻度
認知機能
  • 意思の伝達
  • 生年月日や年齢をいうことが出来る
  • 自分の名前を言う
  • 短期記憶
  • 外出すると戻れない、場所の理解
精神・行動障害
  • ものをとられた等被害的になる
  • 泣いたり笑ったり情緒が不安定
  • 昼夜の逆転
  • ものを集めたり、無断で持ってくる
  • 一人で外にでたがり目が離せない
社会性への機能
  • 薬の服薬
  • 金銭の管理
  • 集団生活が難しい
  • 買い物
  • 簡単な調理
過去14日間で受けた特別な治療
  • 点滴の管理
  • 透析
  • 経管栄養
2. 主治医の意見書
市区町村の依頼によりかかりつけ医が主治医意見書を作成します。かかりつけ医がいない場合は、市区町村が紹介する医師の診断を受けることになります。かかりつけ医による診断は、今後更新の際にも受けることになりますので、普段健康で医者にかかることがないような方でも年に1度は健康診断を受けるなど、心身の状態を確認してもらいましょう。
3. 一次判定(コンピュータ判定)
自宅や施設に訪問して、調査の結果とかかりつけ医の意見書の一部の項目をコンピュータ入力し、一次判定を行います。
4. 二次判定(介護認定審査会)
一次判定やかかりつけ医の意見書、認定調査における特記事項を基に、保健、医療、福祉の専門家が審査します。

要介護認定結果通知

介護認定審査会の審査結果に基づいて、要介護度が認定され通知されます。

通常、介護認定申請から結果通知まで30日程度要します。

※地域によっては、申請から判定まで1~2ヶ月かかる場合もあります。

認定

要介護1~5、要支援1・2、非該当(自立)のいずれかに認定されます。要介護認定1~5に認定されると、「介護保険サービス」が利用できるようになります。要支援1・2に認定されると、「介護予防サービス」が利用できます。非該当で自立と判断された場合は、地域支援事業が利用できます。

認定結果に納得できない

認定結果に納得できない場合は、まず、市役所に相談をしましょう。それでも納得がいかないときは、「介護保険審査会」に不服を申し立てることができます。介護保険審査会は都道府県に設置されています。

認定結果の有効期間と更新手続き

認定結果には有効期間があります。

新規の場合は6か月、更新認定の場合は12か月です。

介護認定の効力発生日は、原則認定申請日になります。

認定の有効期間は

状態が安定していれば、24か月に延長される場合があります。

ただし、介護認定は自動更新ではないため

有効期間が過ぎた場合は認定の効力がなくなり

介護サービスが受けられなくなるので注意が必要です。

有効期間以降も引き続き介護サービスを利用したい場合は、有効期間満了日の前日から数えて60日前から満了日までに更新の申請をしましょう。

介護の必要度にあまり変化がない場合でも更新手続きは必要です。また、更新の際にも、最初の要介護認定時と同様に、本人に訪問調査を行い介護度が判定されます。

また、著しく心身の状態の変化があった場合は、認定の変更を申請します。有効期間を待たずして状態の変化があった場合は、その都度介護認定変更の申請ができ、これを要介護認定の「区分変更申請」と言います。

※ 介護費用以外にかかる費用をまとめた記事です 

www.taku18.com

 

介護保険サービス利用の手順(要介護1~5の場合)

自宅で介護サービスを受ける

1. 居宅介護支援事業者(ケアマネジャーを配置しているサービス事業者)を選ぶ
市区町村のホームページなどで地域の居宅介護支援業者を調べることができます。どこが良いかわからないときは、地域包括支援センターへ相談しましょう。
2. 担当のケアマネジャーが決まる
3. ケアプランを作成する
どのようなサービスをどのくらい利用するのかを担当のケアマネジャーと相談しながら決めます。サービス内容など希望があれば、事前にケアマネジャーへ伝えておきましょう。このケアプランの作成は「無料」です。
4. サービスを利用する
訪問介護や、デイサービスなどの通所サービスの事業者と直接契約をします。サービスの内容や、かかる費用についてしっかりと説明を聞き、確認をしましょう。
なお、契約は本人が行う必要があり、家族であっても本人に無断で契約することはできません。本人が認知症などで判断能力がない場合には、代理人(任意後見人)を選任して代理人が契約をします。

 

介護施設で介護サービスを受ける

1. 介護施設を選び連絡をする
介護施設を選ぶ際は必ず見学をし、サービス内容やかかる費用について事前に確認をしましょう。入所したい施設が決まりましたら、施設に連絡をして申込みをします。
2. ケアプランを作成する
入所した施設のケアマネジャーとケアプランを作成します。
3. サービスを利用する

 

介護予防サービス利用の手順(要支援1・2の場合)

  1. 地域包括支援センターに連絡をする
  2. 地域包括支援センターの職員と介護予防ケアプランを作成する(これからどのような生活をしたいか要望を伝えましょう)
  3. 介護予防サービスを利用する

終わりに

家族の立場からは、介護認定を受け介護サービスを活用したいと思っていても、本人に抵抗感があるとなかなか前に進むことができません。

介護状態が重くなってきてからの介護認定は、本人や家族の介護への希望を叶えることができなくなる可能性もあります。申請から認定を受け介護サービスを受けるまでには、数ヶ月かかります。

より良い生活を持続するために、日常生活が困難になってきたら、どのように暮らしていくのかを元気なうちに家族で話し合っておきましょう。